比良横断・三舞谷~ワサビ峠~中峠~金糞峠 2021.9.20

三舞谷~ワサビ峠~中峠~金糞峠・イン谷 2021年9月20日(祝)晴れ

メンバー CL.エーちゃん N・Yさん K・Tさん M・Kさん K・Aさん

コース:タイム 葛川梅ノ木町9:53…第一渡渉点11:10…第二渡渉点11:55…900m.13:28…14:13ワサビ峠14:22…

                          中峠14:50…金糞峠15:40…イン谷17:10


此処から出発
此処から出発

 最近、週末になると天気が悪くなる。今回も日曜の予定だったが、沢筋と言う事で一日延ばす事になった。前回、三舞谷に挑戦したのは丁度四年前。3年前の台風で荒れているだろうと覚悟を決め歩き出す。GS横から普済寺の参道へ。お寺の手前から三舞谷左岸の尾根に取り付く。初っ端から200m程の急登!苔むした石がゴロゴロして歩きにくくなると傾斜が緩くなる。炭焼き窯跡がある530m辺りから急斜面のトラバース。40~45度位の傾斜で緊張する。滑り落ちれば谷まで一直線だ!第一渡渉点まで以前の様に踏み跡は見つからない?足元を一歩一歩確認しながら谷に降りる。前回より少しだけ上部で渡渉する。何せ倒木だらけだ!此処で一本立て右股と左股の間の尾根に取り付く。大岩の間を縫うように進む。右の谷を意識しながら直登すると、ひときわ大きな古木が二本現れる。その手前には三段位の素晴らしい滝が木々の間から見えるが急斜面で写真も撮る気にもならなかった?見上げると小ピークの様な細尾根の上部から第二渡渉点目指し急斜面のトラバース!三舞谷は峠に出るまで、ほぼ40度以上の斜面のトラバースばかりで一時も気が抜けない。沢に降りると大岩があるが何か変だ?対岸の大木に鎖が掛かっ

トリカブトが咲いている
トリカブトが咲いている

ていた筈だが?よく見ると少し上部にあった!ここで少し休憩を入れ何処に取り付くのか思案する。前回は鎖が怖いので右に取り付いたが今回、鎖を掴んでみると案外しっかりしていたのでチャレンジする!ほぼ垂直の感じ!木の根と鎖を頼りに一気に越える。一人づつ時間を掛けるが案外すんなりと?しかし安心出来る所は何処にもない!またも急登が・・四駆も駆使し尚も登る。左手に亀裂が見える前回はそこから沢筋に降りたが”えらい目”に遭ったので同じ轍は踏まない。900m辺りで亀裂の様な枯れ沢を過ぎると本谷横の斜面を直登。もう皆、疲労困憊!思った以上に時間もかかるがトリカブトの美しさに少しは癒される。傾斜が

口の深谷を渡ると中峠は近い
口の深谷を渡ると中峠は近い

緩くなると前方に峠の標が見えて来る。渡渉から二時間。休憩なしに”やっと”ワサビ峠に飛び出した!武奈ヶ岳へ行く予定だったが断念!直接イン谷へ下山する事にする。中峠までは明るい谷筋が続くが口ノ深谷を渡ると登り返しが辛い!峠の手前は明るい疎林が広がり疲れも取れそうな気がする?峠からは先週の小川新道と同じルートである。ヨキトウゲ谷は植林帯もあり深く薄暗い。何度も渡渉を繰り返し深谷へ出る。左に折れ二度の渡渉で金糞峠分岐。少しの登りで峠に到着。もうイン谷からの最終バスに間に合わないのでタクシーを呼ぶ事にし予約を入れる。青ガレは注意しながらユックリ降りて行かなければならない。途中のザレ場手前で下方からコールの声が聞こえる。何度か聞こえるが何かあったのか?堰堤の手前にレスキューの方がロープを張っている。手前が少しザレたトラバース。何時も後ろに滑り易いので注意を促すが途端にスベリ転倒する!レスキューの方と目が合ってしまった!同行者は大爆笑!いいタイミングだった?レスキュー隊に気を付けてと言われてしまった。反省です。訓練ですか?と尋ねると首を振られ単独行の道迷いで少し怪我されてる様だった?気を付けながら青ガレを慎重に下降する。途中で三人のレスキュー隊とすれ違う。後はイン谷まで緊張する所は無い。イン谷には消防の作業車と救急車が止まり遭難対策本部が設営されていた。道迷い程度でもこんなに大変な事になってしまう。自身も気を付けないといけない。思った以上に荒れていた三舞谷。二度目だったが、この領域は比良でも一番の難ルートだと思う。安易に足を踏み入れてはいけない所でありルーファイと経験を積んだ人だけが楽しめる上級ルートなのだ。もう来る事は無いと思うが不思議と満足感があった!帰宅途中、比良駅のホームで鈴鹿の稜線からオレンジ色の宵待月が上って来るのが見えた!同行の仲間達ありがとう。感謝!!

中峠手前の疎林
中峠手前の疎林