白山周回・チブリ尾根~別山・白山    2021.7.16~18

チブリ尾根~別山・白山周回山行  2021年7月16日(金)~18日(日)晴れ

メンバー CL.エーちゃん M・Mさん N・Yさん Y・Oさん S・Mさん

コース:タイム 7/16  市ノ瀬10:20…最後の水場12:25…チブリ尾根避難小屋15:35・泊

7/17   避難小屋5:00…御舎利山7:00…7:30別山7:55…油坂の頭9:40…水場11:09…南竜ヶ馬場12:00…室堂14:30・泊

7/18   室堂3:25…4:20御前ヶ峰4:55…室堂7:00…殿ヶ池ヒュッテ8:40…禅定道分岐10:20…別当出合11:55


別山から白山へのトレール
別山から白山へのトレール

 クマゼミの鳴き声で目が覚める。もう其処まで夏が近づいている。近畿地方の梅雨明け宣言は未だされていないが、一昨日早々と北陸地方は梅雨明けしたらしい。「梅雨明け十日」の諺を信じて一路、市ノ瀬へ車を走らす。平日の為か?駐車場はガラガラだった。こんな遅い時間からの歩き出しは気温が高く少し不安である。しかし今日は避難小屋までなのでユックリ時間はある。猿壁堰堤の横が登山口だ。最初は小さなアップダウンが続くが思ったより涼しい!樹林帯には大きな「朴の木」や「ブナ」の木が多くあり心を癒してくれる。思いの外、水分補給量は少なく済んでいるが最後の水場でボトルを満タンにする。水場を過ぎると登山道が段段急になって来る。前回此処を歩いたのは5,6年前だったか?テントを担ぎバテバテで登ったのが思い出される。1380m辺りで大きく回り込むと細尾根の末端だ。丁度小屋まで半分。

チブリ尾根避難小屋に到着
チブリ尾根避難小屋に到着

展望台で一本立てる。この先急登が続く。時々木々の間から白山や別山が見え急登の辛さを癒してくれる。1800mを越える辺りから木々の背丈も低くなり笹原に変わり始める。山肌にはササユリやニッコウキスゲが咲き乱れている。少し風がきついが写真タイムが始まる。眼下には遠く荒島岳や赤兎山から経ヶ岳などが見えている。避難小屋まではあと少し。登りきると低い樹林帯になっている。二・三度小さなアップダウンを繰り返すと眼前に避難小屋が現れる。今日の宿泊地だ!扉を開けると、どうも貸切の様である。室内は思ったより綺麗にされている。ザックを下ろすが予定より早く着いたので、のんびりする時間が出来た。窓から西日が入り明るく思ったより暖かい。各自持参のビールで乾杯としよう!夕方になるとガスが流れ始める。その奥の雲が夕日に染まり、刻一刻とその表情を変えていく!ヤッパリ自然が創り出す風景は素晴らしい!時の経つのも忘れ薄暗くなるまで眺めていたのだった!

荒島岳も夜が明けて来る
荒島岳も夜が明けて来る

二日目 三時起床。外に出ると満天の星空だ!デジカメで星が撮れないかと初めて星夜写真に挑戦すると思ったより綺麗に撮れていたのだ。数枚撮ったが意外とバッテリーの消耗が激しいみたいだ?簡単な朝食を済まし夜明けの風景を眺める。今日も快晴の様でテンションが上がる。予定より早く5時出発。日が当たるまでの涼しい間に稜線まで行けると良いのだが。一旦下ると其処から450mの急登が始まる。直ぐ傍の木の枝でホシガラスが鳴いている。ルートは細いが九十九折れになっていて歩き易い。ゆっくりと高度を稼いで行くと後ろから登山者が。話し掛けると地元の方だそうで色々と花の事など教えて頂いた。傾斜が緩くなり日を浴びるようになると御舎利山に飛び出す。何という事だ!正面に北アルプス剱岳から槍穂高・乗鞍から御岳。南アから中ア南端の恵那山まで、まるでカラーの墨絵の様に見えている!右には別山が、左には霊峰白山が大きく裾野を広げている。二年前に禅定道を縦走して以来だが、その時よりも綺麗な気がする?先ず別山へ

御舎利山から白山
御舎利山から白山
雪渓の先に白水湖・奥に三方崩山
雪渓の先に白水湖・奥に三方崩山

歩を進める。一投足で貸し切りの頂上に。此処からの眺めも最高である。南方向には石徹白エリヤの山々。勿論、福井から石川の山々も眼下に広がっている。さあ~白山まで稜線漫歩の始まりだ。足元には高山植物が咲き誇り吹きすぎる風は爽やかに流れていく。大屏風が近づくと登山道は細くなりアップダウンが多くなる。天池まで気を抜いてはいけない。此処で一本立て”ホッ”とする。油坂の下りに雪渓がどれくらい残っているのか心配だが?池には未だ少し雪が残っている。日差しは暑く、やはり夏山だ。油坂の頭には大勢のトレールランナーが休んでいた。一気に250mの下りである。やはり雪渓は残っていた。安全の為、軽アイゼン装着。難なく雪渓を抜ける。見上げると思ったより急斜面だった!沢の渡渉手前は登山道が、かなり崩れているので注意が必要だ。水場から少し登ると其処はもう南竜エリア。木道を進み山荘前へ。おにぎりを頬張り塩をなめる。さて、室堂まで最後の急登が始まる。木道分岐を展望歩道へ。ハンチングの二人連れが何方へ行こうか迷っている様だ?木道を進む。夏の日差しがジリジリ照り付け痛いくらいだ。二人連れが抜いて行く。水場近くは雪渓が残っている。緩い登りのトラバース。先ほどの二人連れが雪渓の上部を登っている。何処へ行くのか?ルートを間違えたのか?心配だ。展望台までの急登が一番堪えたのだ。一本立てていると二人連れが登って来た。私たちに気が付き戻った様だ。ホッとする。少しの登りで弥陀ヶ原エリア。ハイマツの海原が広がっている。室堂手前には万才谷雪渓が大きく残っている。その奥に別山を眺めつつ山荘に到着。早速生ビールで乾杯!お疲れ様でした。

劒岳の夜明け
劒岳の夜明け

三日目 二時半に起床。外は満天の星空。今日も星夜写真に挑戦。ベンチには沢山のカメラマンが天体写真を撮っている。ヘッデンに注意だ。3時20分集合。ユックリ御前峰へ向かう。途中で白山神社の太鼓がドンドンと鳴り沢山のヘッデンが動き出す。頂上からはアルプス方向が茜色に輝き始め暗紫色からオレンジに変わるグラデーションが素晴らしい!何時しか登山者で一杯だ。皆が御来光を待っている。日の出の瞬間、歓声が上がる。モルゲンロートに染まる大汝山や別山が素晴らしい。振り返れば影白山がその姿を遠くまで伸ばしている。自然は雄大だ!

カシオペアとアンドロメダ大星雲M31・流星
カシオペアとアンドロメダ大星雲M31・流星
アルプスの夜明け
アルプスの夜明け
モルゲンロートに輝く別山
モルゲンロートに輝く別山
夜明けの乗鞍・御岳。奥に八ヶ岳から南アも
夜明けの乗鞍・御岳。奥に八ヶ岳から南アも
ニッコウキスゲが多い
ニッコウキスゲが多い

食事の後下山にかかる。今日も快晴だ。五葉坂を下り弥陀ヶ原の木道を歩いていると野兎が走って来る。初めての遭遇だ。ハイマツの海原が続き気持ちが良い!蛇塚を過ぎると急下降。まだまだ、お花畑が続く。トレールランナーや登山者のすれ違いが多く時間が掛かる。観光新道と付いてはいるが細尾根のトラバースも多く気が抜けないのだ。やっと禅定道分岐。本当は真っ直ぐ行きたいのだが今回は諦めるとするか?この先別当出合までは一時も気が抜けない急下降が続き下部は濡れているので余計に集中しないといけないのだ。時間をかけ、ゆっくり下山。丁度シャトルバスに間に合った。白峰の総湯で汗を流し岐路についた。途中、何度かアクシデントはあったが無事下山できたのは皆さんのお陰です。有難う!感謝!感謝!