南アルプス・塩見岳3049㍍  2016.5.4~6

塩見岳・ゴールデンウイーク・テント泊山行

2016年5月4日(水)~6日(金) メンバー  CL エーちゃん  S・Tさん

コース・タイム

5月4日(水)大津ー栗東IC=松川IC-鳥倉林道P11:10…登山口11:40…三伏峠

15:00テント泊

5月5日(木) テン場5:10…本谷山6:25塩見小屋8:35…10:15塩見岳10:30… 

塩見小屋11:35… 本谷山14:00…15:07三伏山15:25…三伏峠15:40テント泊

5月6日(金)テン場5:45…水場6:35…登山口7:36…P8:00-松川IC=大津IC

 


登山口 気合が入る
登山口 気合が入る

5/4 晴/曇 塩見岳では強風注意の予報。天気は良さそうでが・・・。松川ICを降り伊那大島辺りまでは知っているのですが、そこから先は初めてで案の定、鳥倉林道分岐を見過ごし小渋温泉方面へ行ってしまう。途中で気が付き正規のルートへ。曲がりくねった細い道を進む。よくもこんな所まで林道を整備したものである。駐車場には3台ほど止っている。広く見晴らしの良い所で、きれいなトイレもある。早速準備して歩き出す。登山口までは30分程。かなり広く快適にテントが張れそうです。地図では、かなり急登みたいで二人とも気合を入れ登り出す。登山道は良く整備され九十九折れになっているので思ったより 

楽である。豊口山の北側を大きくトラバースするように登って行く。この辺り、芽吹きにはまだ早いが大らかな雰囲気である。6番ポスト辺りから残雪が現れる。急な斜面に何ヶ所も木組みの梯子や橋が架けられ緊張する。最後の急登では左前方に塩見岳が現れテンションが上がる。此処で3人組が下りて来る。二グループに分かれ残りはテン泊らしい。薄暗い樹林帯の上部に三伏小屋が飛び込んで来る。二人ともかなり疲労困憊である。遠くでは結構強い風がゴーゴーと雄叫びをあげている。テントにするか避難小屋にするか悩み所だがテントに決める。先客のテントが二張り。残雪で濡れているが乾いている隅の方にテント設営。程なく3人組の若人が到着。先に下山したグループらしい。日が落ちる頃一瞬中央アルプス方面が茜色に染まる。強風が心配ですが、明日の打ち合わせをし恒例の赤ワインが入ると、いつの間にか・・・グッドナイト・・・。

甲斐駒ヶ岳・千丈ヶ岳・間ノ岳の肩に北岳が見える
甲斐駒ヶ岳・千丈ヶ岳・間ノ岳の肩に北岳が見える

5/5 雨~晴・強風 目覚めると暗い雲が立ち込めている。晴ではなかったのか?気を取り直しテントを出る。三伏山から緩く下り本谷山へ登り返す。時折横殴りの雨がカッパを叩く。本谷山からアップダウンを繰り返し2512m付近から権右衛門山をトラバース。さすがにこの辺りに来ると予報通り青空が多くなってくる。残雪を踏みしめ喘ぎながら登り詰めるとドーンと塩見岳が眼前に覆い被さって来る。手前には新築された塩見小屋が半分雪に埋もれている。写真で見るより遥かに、でっかいスケール感だ!この岩雪ミックスの岩稜を登ると思うとゾクッと身震いしてしまう。アイゼンを付け岩稜帯を進む。ほとんど雪は飛ばされている。ゴーと風が吹きすぎて行く。天狗岩を過ぎると上部の三角岩付近にべったり雪が残っている。直登し上部をトラバースした方がよさそうですが、アイゼンを利かし斜めに進む。左側を50㎝位の岩が音も無くスーッと落ちて行く。ゾッとする一瞬である。ピークが青空を突き刺すように立ち塞がっている。強風が体を揺さぶると不意に西峰に飛び出す。

蝙蝠岳の奥に富士山
蝙蝠岳の奥に富士山
狭い塩見岳東峰でS・Tさんと
狭い塩見岳東峰でS・Tさんと

ヤッター!360°遮るものの無い絶景です。最高点の東峰。その向こうに富士山。南アルプスの名だたる山々。北岳・仙丈岳・間ノ岳・農取岳・荒川三山・聖岳・等々。感激の一瞬である。強風が南側から容赦なく吹き付ける。最高点の東峰へ進もう。まるでウィニングロードの様である。頂上では先行の二人組が風を避けている。狭い頂上を堪能する間もなく記念写真をお願いし下山。下りは登り以上に緊張する。塩見小屋に着くと一安心である。後は緩くなった残雪を時折踏み抜きながら体力を消耗し三伏山着。最後の景色を堪能しテント場へ。今日の内に駐車場まで下りる予定でしたがかなり疲れているので再度テン泊を決める。しかし食糧やワインは車の中。残った棒ラーメンと僅かな焼酎で乾杯!かなりハードな山行であったが身も心も満足した一日でした。

一面が霜柱だらけ
一面が霜柱だらけ

5/6 晴  静かな夜だった。朝食を済まし珈琲を点て、ゆっくりと出発。アイゼンを付け歩き出す。雪が締まっていて歩き易いが注意が必要である。二時間ほどで登山口着。ゆっくりとクールダウンした後帰路につきます。帰りに大鹿村の直売所で山塩を買ったのは言うまでもありません。ゴールデンウイークにも拘らず登山者も少なくドップリと南アルプスに浸った山行が出来た事に感謝すると共に、同行者のS・Tさんに感謝です。