上越国境稜線・平標山~谷川岳~茂倉岳

2009年9月18日~22日

上越国境稜線・平標山~万太郎山~谷川岳~茂倉岳縦走 

 CL エーちゃん  装備 S・Tさん

9/18.19 大津19:00―/19 8:40平標登山口9:00…11:00平標山の家11:30…12:40平標山12:40

    仙ノ倉山2026m…ヱビス大黒避難小屋14:25 泊

9/20 小屋6:42…7:12ヱビス大黒ノ頭1888m…万太郎山1954m…大障子避難小屋11:50泊

9/21 小屋6:45…オジカ沢ノ頭1890m…谷川岳肩の小屋9:09…トマの耳9:29…オキの耳…

        一ノ倉岳10:42…茂倉岳11:20…茂倉岳避難小屋11:41 泊

9/22 小屋6:02…矢場の頭6:50…土樽駅8:35 

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幸い台風は東方面へ逸れるとの事、関越道のPAで3時間ほど仮眠を取り平標山登山口へ

19日8:37着 早々舗装された登山道を(平元新道)歩き出す。

1時間も歩くと舗装は終わり快適な登山道に(とは言ってもかなり急登)登り着いた所が平標山の家です11:00 何と最近新築されたキレイなログハウス、少し身体が冷えて来たので中に入りコーヒーを点ててもらい(400円安くて美味い)3ℓの水をザックに入れ歩き出す11:30

上部は台風の影響でガスがかかりかなり風が強そう。

 登山道は木道に変わりおまけに階段状、急に膝が痛くなり始めだまし騙し平標山を目指す。12:40平標山、ガスで何も見えず、ここからは緩やかなアップダウンを繰り返しルンルン気分のはずが、北からの15~20mの強風の中ふらつきながら足を進める。

 時々ガスの切れ間から見える紅葉は、今までに見た事が無い様な素晴らしい風景。

さらに進むと上越国境稜線の最高峰仙ノ倉山2026M着です13:55証拠写真を撮り前方の紅葉の草原を越えると、ここから300m程の急下降、強風とガスと戦いながら、やっと憧れのエビス大黒避難小屋に到着14:25もうこれ以上の行動は無理とザックを下ろすことに、ドラム缶型の小屋だと思っていたのですが何年か前にかまぼこ型に立て替えられた様です。睡眠不足と強風に疲れた身体には、たった5㎡程のこの小屋が天国のようです。

 まずはビールで乾杯!夕食の準備、ワイン、ウイスキー・・・外では風が轟々と音を立てているのですが、いつの間にか子守唄のようになりおやすみです。

 20日 今日は天気回復か?とはいかず、相変わらず強風とガスの中、メガネをはずし少しぼやけた視界のまま出発することにする。6:42夕べのラジオでは東京は快晴の天気らしい。こことはえらい違い。

前方にぼんやりと見える登山道をエビス大黒を目指しアップダウンを繰り返しながら細い岩場を木の根や岩を手がかりに登りついた所がエビス大黒ノ頭1888M。7:12相変わらずガスの中、登った後は300mの下降。毛渡乗越8:08 ここからいよいよ本日のメインイベント、万太郎山へ400mの急登です。避難小屋を過ぎ左右がスパッと切れ落ちている岩場の登りを四つん這いになり風に抵抗しながら上り詰めた所が9:36 以外にも広い頂上です。1954m少し空が明るくなって来たような気がしてきましたが出発すると!!!前方で話し声が・・近づくと強風の中、狭い登山道の真ん中で高齢のグループが休憩中ではありませんか。避ける事が出来ないので、跨いで通り過ぎる。万太郎山直下は滑りやすい急下降ですが、時々ガスの切れ間から見える紅葉はすごくキレイな所です。アップダウンを繰り返し、大障子ノ頭を過ぎる頃やっとガスが切れてきました。程なくすると、この稜線上で唯一水場のある大障子避難小屋11:50着。水場まで下り10分登り15分これが結構きつかった。この小屋は20㎡程で、かなりしっかりしている。戸を開け、外を見ると、正面に小障子ノ頭がまるで額縁の油絵の様です。南方向は俎嵓(まないたぐら)の稜線がどっしりとしていて、とても素晴らしく、まるで別世界のよう。

 夜になると風もやみ満天の星空、見上げればミルキーウエイの中に白鳥座、北方には越後湯沢方面の夜景の上方に、北極星をはさむ様にカシオペア、北斗七星、明日の天気を期待しつつおやすみなさい。

 21日 期待した通り快晴の良い天気です。茜色の中に、ひときわ明るく輝く明けの明星、モルゲンロートに染まる山々をカメラに収め、さあ出発6:45。正面のオジカ沢の頭まで300mの急登、小障子の頭まで70m登り60m下り傾斜のきつい道を一歩一歩進むとTOP手前の避難小屋、その横を少し登った所がオジカ沢の頭1890mです。7:39 昨日まで見えなかった山々と、これから進む谷川岳方面の上越国境稜線がまるでパノラマ写真の様に、浮かび上がっています。ここから両側が切れ落ちたヤセ尾根を進みます。左側の紅葉は“すごい”の一言です。アップダウンを繰り返し、やっと谷川岳肩の小屋に着きました。9:09ここまで来ると人、人、人、まるで観光地の様な賑わいです。少し休憩の後トマの耳9:29オキの耳9:42ここで記念写真、ここから登山道が濡れていて足元の岩はツルツル少しヒャットしながら進むと、有名な“のぞき”です。一ノ倉沢の最上部から下を見ると、衝立岩付近にヘルメットが小さく動いています。あまり覗いていると、飛んでしまいそうになるので先へ行くことに、一ノ倉岳最後の登りですが、これが左右がスパッと切れ落ち目の前に前の人の靴があるほどの急登、あえぎあえぎ登ること20分一ノ倉岳10:42着いて見るとこれが、何の変哲も無い鈴鹿の山みたいな頂上、かまぼこ型の赤錆びた避難小屋がひっそりと建っていました。次回には是非とも利用したいですね。

 ここからは笹原の道を稜線漫歩、茂倉岳へ11:20今まで歩いてきた上越国境稜線の山々が見渡す限り、平標山、仙ノ倉、エビス大黒、万太郎、オジカ沢の頭、谷川岳、一ノ倉、それに素晴しい紅葉!!しばらく景色を堪能した後、茂倉岳避難小屋へ11:41 着いて見ると何か工事の人達が・・・聞いてみると雨漏りがするので来週から工事に入るとの事、しかしこの稜線では一番立派な小屋です。暖かい日差しの中ビールで乾杯し、コーヒーを点て風景を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごしました。こんなにのんびりした山行は初めてですが、夕方になると天気は崩れてきました。たった一日だけの素晴しい出来事でした。

 夜は三日間同じメニューのラーメン、朝はおじやですが、これが中々美味しかったのは言うまでもありません。最後に少しだけ残しておいたウイスキーと赤ワインを飲み干し明日にそなえます。ここで気が付いたのですが、S・Tさんは必ず一回一回出した物をザックにしまいます。朝になると又出して片付けるのです。とても几帳面な人です。僕はと言うと出しっぱなし、片付けるのは一回でと・・・

 22日 今にも雨が降り出してきそうな中、茂倉新道の長い下りに足を踏み出します6:02 矢場の頭6:50 ここでS・Tさんの一言“えーちゃん、この時間やと8:36分の電車に間に合いますねっ”と、えぇ~後ろからプレッシャーをかけられ、木の根だらけの急下降を必死に下り続けること8:35 フラフラになりながら土樽駅に着きました。電車に飛び乗り越後湯沢からバスに乗り換え、登山口まで車を取りに行き家路へ。

途中、二居の宿場の湯で汗(4日分)を流し、湯沢駅前の食堂で美味しい丼をいただき、関越道へと車を走らせたのです。