いよいよ最終日だ。湿気の多そうな朝日が上って来る。早春の頃は一面に菜の花が咲き誇っている公園も今は咲く花も無く対岸の比良山が薄っすらと霞んでいる。ピエリを過ぎ大きくカーブすると琵琶湖大橋前の交差点。流石に車が多い。角のコンビニで水分購入し湖岸を南下する。直ぐ左手に佐川美術館、ゴルフ場と過ぎて行く。赤野井漁港を過ぎると前方に大きな風車が見えて来る。緑地帯も整備され綺麗だ。道の駅手前で大きな望遠レンズで野鳥を撮っている人達がいた。直ぐに「稲妻ロック」会場にもなる県立博物館前だ。

昔、淡水真珠の養殖をしていた内湖を過ぎ、さらに南へ歩く。湖岸の緑地帯は良く整備され気持ち良いが湿度が高く体温が、かなり上昇して来る。北山田港まで来ると”やっと”対岸に大津市街がハッキリ見えて来る。矢橋帰帆島の北橋を越えさらに進む。もう脚は限界に近い！歩道脇には黄色い花が咲き誇り、少し疲れを癒してくれる。南橋を過ぎるとイオンモール。その先に近江大橋が見える。そこを潜ると”やっと”大津市だ。歩道沿いに大津市と書いた標がある。小さな橋を渡り直ぐの夕照（せきしょう）の道で最後の休憩をとる。

此処は毎年５月にある朝日レガッタの会場でもある。今日は中学生の試合が行われている様で沢山のボートが浮かんでいる。心地よい風に吹かれ暫らく体を休める。後ひと踏ん張り。ボートを眺めながら足を進める。ＪＲ・国道を潜ると前方に唐橋が見えて来る。漁港横を通ると”やっと・やっと”瀬田の唐橋に帰って来た！ザックを下ろし写真を一枚。念願の徒歩琵琶湖一周達成だが不思議と、あまり感動は無い。もう脚は疲労困憊！で早く家に帰りたいと言うのが本心である。最初は男の”ロマン”とか簡単に考えていたが二日目からは後悔ばかりだった。しかし、この歳で徒歩琵琶湖一周、完歩出来た事は自分自身、此れからの人生にプラスになると考えている。６日間無事歩いてくれた、この脚に感謝！感謝！わが故郷「琵琶湖」は素晴らしい！