湖西線から見上げる比良稜線は、もう真冬の装い。

駅前で登山届を提出し金毘羅道方面へ歩き出す。２６５ｍ付近で手作りギャラリーの看板を左へ。直ぐ右手の谷筋方向に林道がある。薄暗い林道を東方向へゆっくり歩き出すと雪が現れる。２００ｍ程登ると小女郎谷分岐に到着。１０ｃｍ程の積雪。ここから尾根を外さない様かなり急な斜面をジグザグに登って行く。積雪も多くなり滑らない様緊張する所である。７１７ｍまで来ると斜面も緩くなり細くなった尾根を鹿の足跡を頼りに進んでいく。新雪にトレースを付けるはずだったが先を越されてしまった。頭上から時積雪がバサッと落ち首筋に入るとヒャッとする。今日は雪山を堪能できそうだ。

さらに細くなった尾根を行くと初めて見る光景に出合う。鹿の寝床である。雪の積もる中此処でじっと寝ているらしい。最初は一頭分。さらに進むと上部に三頭分の寝床発見！こんな場所で寝ているのかと驚いてしまう。数頭のシカが、こちらを見ていた場所だ。かなり上部まで登って来た。雪に隠れているが大きな岩や石があり歩きにくい。樹林帯を抜けると稜線も近い。急に積雪量が増える。予定では上部で３０ｃｍ位だなーと思っていてアイゼンだけ持参しワカンを置いてきてしまった。これがこの後大変なラッセルを体験する事に・・・。前方が真白になり小さな雪庇が見えてくる。腰辺りまでの積雪だ！新雪の為かなり泳ぐ羽目になる。

やっとの事で稜線に。喜びも束の間。一面フカフカの新雪の世界が現れる。ワカンが無いのを悔やむ。蓬莱山方面はガスで見えず西からの寒風で体温が一気に低下。フリースとカッパを羽織る。ガスの切れ間から此方へ向かって来る一団発見。先頭を若いＳＴさんに交替し進んで行く。流石にパワーがある。アップダウンがあるのですが前方に見えた団体が見えて来ない。見えなくなった鞍部で雪山トレーニングをしていたのです。少し離れていたので挨拶せずに過ぎたのだがチームワークが良さそうに見え、まるで比良雪陵見たいやなーと話していると前方から完全雪山装備の４人組が現れる。やっぱり比良雪陵の皆さんでした。やっとの事で蓬莱山に到着。