比良全山縦走・二日目

伊吹山の横から朝日が昇る
伊吹山の横から朝日が昇る

二日目5/4 一晩中、空はゴーゴーと唸り声をあげていたが不思議とテントは静かだった?寝ているのか起きているのか?分からないまま夜が明けた。一晩中、寒くて寝られなかったのだ。ヤッパリ未だシュラフカバーだけでは辛かった!朝方になり少し寝てしまった様で目覚めると、もう朝日が顔を出していた。慌てて写真を撮る。早くも一人の登山者が映像を撮っていた。八雲に泊まっていたか?静かな夜明けだった。おにぎりと味噌汁で朝食を済まし珈琲タイムの後テント撤収。緩やかな朝日を浴びながら山毛欅の林を歩き出す。もう頭はスッキリしている。直ぐに八雲分岐。樹林の間から武奈ヶ岳が見える

コヤマノ岳・右奥に蓬莱山
コヤマノ岳・右奥に蓬莱山
武奈ヶ岳から釣瓶岳その奥に蛇谷ケ峰が遠い
武奈ヶ岳から釣瓶岳その奥に蛇谷ケ峰が遠い

武奈ヶ岳の取り付き点は大きく崩落しているので注意しよう。登山道も荒れていて嫌だなと思っていたがサブルートが出来ていて楽ちん!だった。誰もいない貸切の頂上を通過。遠くに見える蛇谷ケ峰のその奥が今日の目的地だが、ここから見る事はは出来ない。細川越まで一気に下るが途中から低い灌木が邪魔をし歩き難い。小さなコブを二つ程越えると右手にナガオ尾根が緩やかに伸びている。振り返ると武奈ヶ岳がピラミダルだ。少しの急登で杉に覆われて薄暗い釣瓶岳の頂上に着く。数歩足を進めた所がビューポイント!3月の残雪期に歩いたのを思い出す。イクワタ峠手前で何と!まだ雪が残っている⁈ヤッパリ今年の積雪は相当多かったのだろう?比良で五月に残雪を見たのは初めてでビックリ!

イクワタ峠付近から蛇谷ケ峰を遠望
イクワタ峠付近から蛇谷ケ峰を遠望

イクワタ峠へ少し登り返す。峠から眺める景色は好きである。今日は朝も早く半逆光で少し霞んで見えるが普段ならユックリ腰を下ろしたい場所だ。この先、ルートは目まぐるしく方向を変えるのでルーファイが必要だ!縦走路は源流部を巻く様についている。少し下ると栗木田谷分岐点。この先、笹峠まで地図と格闘する。笹峠はシロタ谷への分岐点だ。道は樹林帯へと入って行く。地蔵峠までは薄暗い植林帯。峠は畑方面とヒジキ滝ルートの分岐点だ。峠から急下降すると林道工事の為木々が多く伐採されているが、その横を縫うように登山道が続いている。しかし分かり難く注意が

蛇谷から望む。田圃には水が引かれ綺麗だ
蛇谷から望む。田圃には水が引かれ綺麗だ

必要で暫くの間、林道と着かず離れず進む。横谷峠は新緑が明るく気持ちの良い場所だ。アラタニ峠からは畑へ続くルートがあると思うが不明瞭で機会があれば挑戦したいものだ。ボボフダ峠(旧名須川峠)を過ぎ少しのアップダウンで滝谷ノ頭に到着。やっと一本立てる。此処でイクワタ峠で後ろを歩いていた単独の登山者とすれ違う。蛇谷から満天の湯へ下山との事。我々は、そのもっと先だと言うとビックリされた?この先、左側に横谷の源流部が明るく広がっていて青空と新緑の爽やかな気持ち良い風景を見せてくれる。足元にはイワウチワの葉が光りブルーベリーの枝が新芽を出している。暫く新緑のトレールを楽しもう!沢の源頭部まで来ると蛇谷へ100m程、最後の急登だ!ゆっくりユックリ歩を進める。クランク状に進み緩やかに進むと登山者が多く腰を下ろしている蛇谷ケ峰頂上に到着。天気も良く気持ちが良いのでランチタイムとしょう。振り返ると釣瓶と武奈ヶ岳が遥か遠くに見える。先ほどのの登山者が腰を下ろしていた。眼下に田植えの終わった水田がキラキラ光っている。珈琲をゆっくり飲み干すと幸せな気分が広がる!さぁ腰を上げるとするか。

少し下るとスキー場分岐。一気に350mの急下降だ!やっとスキー場に着いたかと思う間もなくP536mへ登り返しがきつい。スキー場東側の細尾根に足を踏み入れる。まだ薄く踏み跡はあるが倒木が多い。入部谷越まで下る。此処には馬頭観音が祀られているが金勝山にある馬頭観音と関係があるのか?と以前から気になっている。登り返すと尾根は東へ方向を変える。暫くで右側に林道が尾根に沿うように続いている。林道にも倒木が多く登山道と交互に進む。P517を過ぎ500m辺りで八田谷越へ行かずショートカットする。前回、八田谷越まで行くとトラバース道が細く少し危険だったのだ。高低差50m程だが途中で分岐しているのを見落とし降りてしまう。が直ぐに気が付き戻ると、やはり分岐があるではないか?危ない所だった。P451迄は緩やかなアップダウン。このピークは広いので注意が必要だ!小さな尾根が多く方向に注意しないといけない。450m付近からの急下降は緊張する場所だ!P354へ登り返すと細尾根に獣除けの柵の名残が続いている。蜘蛛の巣地帯だ。松の幼木が多くなるとNHKアンテナ広場に着く。以前には建物があったが今は基礎だけが残っている。少し休憩の後、進路を東へ。此処から此の山行一番の藪と倒木地帯の始まりだ!踏み跡が所々あるような?2年前より倒木も多く無理やり進む。260m辺りで少し東に進み鉄塔下に出る。そこから北へ進むはずだったが?東側の急斜面を無理やり下るとR23の小浜朽木高島線に飛び出した!下山予定地点の僅か300m程南東の地点だった。二人共もう疲労困憊だ。下荒川バス停まで歩く中、全踏破距離35km強の縦走を達成した喜びをかみしめていた。長くて短いような二日間だったがNYさんと無事踏査できた事に感謝です!!ありがとう‼